介護系の仕事の中には、要介護者と直接関わらない職種もあります。福祉用具専門相談員もその一つで、この仕事は介護で使用する用具類の販売や使い方の指導が主な役割です。需要の増加に伴って他業種から介護業界への転職を選択する人も増えていますが、福祉用具専門相談員になるには専門の資格が必要となります。資格の取得は厚生労働省の認可を受けたスクールやオンラインで50時間程度の講習を受けた後、試験に合格することが条件です。看護師や保健師など福祉用具に関連する資格を保持している人は講習も試験も必要ありません。
福祉用具専門相談員は、介護系の職種の中でも活躍できる場所が広いというメリットがあります。用具の販売、レンタルを行っている企業はもちろん、ドラッグストアや生活用具を販売しているお店でも働くことが可能です。専門知識を活かして住宅リフォーム関連の企業に就職をする人も少なくありません。需要に対して相談員の数は足りていないため引く手あまたの状態となっています。勤務地によって条件は異なりますが、採用率は比較的高めです。
介護系の仕事は年齢を重ねても活躍できるのが強みで、福祉用具専門相談員もキャリアによって優遇される傾向があります。スタート時の平均年収は350万円程度ですが、徐々に上がっていくので問題ありません。一般的な介護の仕事と違って肉体的負担が少なく、無理なく続けて行けるという点も福祉用具専門相談員の仕事の魅力と言えます。