福祉用具専門相談員を目指す場合、指定されている教育機関を卒業していることや実務経験など、必要な条件は特にありません。指定講習で50時間のカリキュラムを受けた後で、試験に合格すれば福祉用具専門相談員になれます。指定講習は都道府県単位で実施されていて、スケジュールはおよそ6~8日、費用はテキスト込みで4~8万円です。具体的な日数や費用は、講座によって変わります。
講習では、福祉用具の役割や使い方といった基本的な内容から、実際に介護現場で必要となる計画書の作成方法に至るまで、幅広いことを学びます。試験は50時間のカリキュラムとは別に1時間かけて行い、具体的に何割程度正解すれば合格できるのかは明らかにされていません。そして、あくまでも講習の習熟度を確かめるための試験という名目です。
また、介護に関わる国家資格の中には、福祉用具専門相談員の要素を含んでいるものもいくつかあります。リハビリに携わる理学療法士や作業療法士、介護福祉士などが代表的です。もし、福祉用具専門相談員と共にそれらの国家資格の取得を考えているのであれば、わざわざ福祉用具専門相談員だけを取得する意味はありません。ただ、福祉用具専門相談員の資格は、問題なく講習を受けられれば1週間程度で取得できます。国家資格を取得するよりも早く取得可能なので、すぐに仕事に活かしたい、福祉用具専門相談員の資格を就職に役立てたいと思っているのであれば、先に取得しておいても良いでしょう。